○小城市立小中学校医療的ケア実施要綱

令和7年4月1日

告示第76号

(趣旨)

第1条 この告示は、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(令和3年法律第81号。以下「法」という。)第7条の規定に基づき、医療的ケア児に対して教育を行う体制の拡充を図るため、小城市立小学校及び中学校(以下「学校」という。)に在籍する医療的ケア児が保護者の付添いがなくても適切な医療的ケアその他の支援を受けられる環境の整備その他の必要な措置を定めるものとする。

(定義)

第2条 この告示において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 医療的ケア 法第2条第1項に規定する医療的ケアをいう。

(2) 医療的ケア児 法第2条第2項に規定する医療的ケア児をいう。

(3) 看護師等 保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第5条に規定する看護師及び同法第6条に規定する准看護師をいう。

(4) 校長 医療的ケア児が在籍する学校の校長をいう。

(5) 事業所等 本市から医療的ケアに係る委託を受けた訪問看護ステーション等をいう。

(実施する医療的ケアの範囲)

第3条 実施する医療的ケアの範囲は、人工呼吸器による呼吸管理(酸素療法を含む。)、喀痰吸引、経管栄養、気管切開部の衛生管理、導尿、血糖値測定等であって、主治医が学校における看護師等による実施に支障がないと認めたものとする。

(医療的ケアの実施対象者)

第4条 医療的ケアの実施対象者は、学校内で日常的に医療的ケアを行う必要がある医療的ケア児で、主治医の指示の下、保護者から医療的ケアの実施申請があり、市長及び校長が協議し、実施可能と認めた者とする。

(医療的ケアの実施条件)

第5条 医療的ケアの実施条件は、次に掲げるとおりとする。

(1) 主治医の指示に基づき、保護者が日常的に継続して実施する医療的ケアであること。

(2) 医療的ケアの実施が長期間にわたって必要とされ、かつ、医療的ケア児の身体の状態が安定していること。

(3) 保護者からの申請及びこの告示に基づき、実施される医療的ケアであること。

(4) 医療的ケア児の体調不良時等においては、医療的ケア児の安全性を確保するため、保護者又は医師と連絡体制が整っていること。

(医療的ケアの実施申請等の手続)

第6条 医療的ケアの実施を受けようとする医療的ケア児の保護者は、医療的ケア実施申請書(様式第1号)に、主治医が作成した医療的ケアに関する主治医の意見書(様式第2号)及び学校における医療的ケア実施に関する指示書(様式第3号)を添えて、市長に提出しなければならない。

(医療的ケアの実施申請に対する決定等)

第7条 市長は、前条に規定する実施申請があったときは、実施の可否を決定し、医療的ケア実施決定通知書(様式第4号)又は医療的ケア不実施決定通知書(様式第5号)により申請者に通知しなければならない。

(医療的ケアの実施)

第8条 前条の規定による実施の決定があったときは、当該申請の記載内容に基づき、事業所等に医療的ケアを委託するものとする。

2 医療的ケアは、第6条の指示書に基づき、前項の規定による委託を受けた事業所等の看護師等(以下「実施者」という。)により実施されるものとする。

(医療的ケアの実施の中断又は中止の手続)

第9条 保護者は、医療的ケアの実施を中断し、又は中止しようとするときは、医療的ケアの(中断・中止)(様式第6号)を市長に提出しなければならない。

(実施者の役割)

第10条 実施者は、医療的ケアについて主治医又は保護者から説明を受け、主治医の指示書に基づき医療的ケアを実施するとともに、次に掲げる役割を負う。

(1) 医療的ケアの実施にあたり主治医及び保護者との連携に努めること。

(2) 実施日において、医療的ケアを実施する前に医療機器・器具の作動状況を確認し、及び記録すること。

(3) 実施日において、医療的ケアの実施状況等を医療的ケア実施記録表(様式第7号)又は事業所等で定める様式に記録し、校長の確認を受けること。

(保護者の役割)

第11条 保護者は、医療的ケアの実施にあたって、次に掲げる役割を負う。

(1) 実施日の朝において、医療的ケア児の健康状態を、医療的ケア実施記録表又は連絡帳等により、担任又は実施者に伝えること。

(2) 実施日の朝において、医療的ケアに必要な医療機器・器具を用意し、医療器具等が正常に作動することを確認し、及び記録すること。

(3) 緊急の場合の連絡先を学校に伝え、連絡があった場合は速やかに対応すること。

(4) 医療的ケアの開始当初や長期休業後は、実施者が医療的ケアの習得を図り、安全かつ的確に実施できるようになるまでの間、必要に応じて実施者とともに医療的ケアを行うこと。

(5) 医療的ケア児の体調不良時などには、安全性を確保するため実施者とともに医療的ケアを行うこと。

(緊急時の対応)

第12条 校長及び実施者は、学校における緊急事態発生時には、別に定める緊急時マニュアルに基づき、緊急医療対応を実施するものとする。

(連絡体制)

第13条 校長は、医療的ケアの実施にあたり、あらかじめ保護者、実施者、主治医、学校医その他医療機関等との連絡体制を整備し、安全かつ適切な医療ケアが実施されるよう努めるものとする。

(実績報告)

第14条 事業所等は、毎月、医療的ケアの実施に関し、医療的ケア実績報告書(様式第8号)を作成しなければならない。

2 事業所等は、校長を通じて、前項の報告書を実施月の翌月の15日までに、市長に提出しなければならない。

(経費)

第15条 市は、実施者に係る人件費を負担する。

2 保護者は、医療機関に対する診療報酬、文書料及び医療的ケアの実施に必要な医療機器・器具、消耗品等を負担する。

(補則)

第16条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は市長が別に定める。

この告示は、公布の日から施行する。

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小城市立小中学校医療的ケア実施要綱

令和7年4月1日 告示第76号

(令和7年4月1日施行)