文字サイズ

背景色

No.22「2020年後半を振り返る」~定例教育委員会教育長報告より~【令和2年12月25日】

更新日:2020年12月25日

2020年、令和2年が間もなく終わろうとしています。
今年は、新型コロナウィルス感染症の拡大のために、日本だけでなく世界中での流行により多くの人の命が奪われ、皆とても悲しい思いをしています。そして、今なお人々はこの感染症に対して、不安と恐怖の日々を送っています。
しかしその反面、人の力は強くたくましく、知恵を出し合い工夫しながら「新しい生活様式」を作り始めています。この「新しい生活様式」の中から、必ず「新しい教育・文化」が創造されていくことと私は信じています。
教育長コラム21号でも書きましたが、小城市教育委員会では、毎月第4木曜日(特別な事由がある場合は、変更もあります)に定例会を開催しています。その会議の冒頭に教育長報告がありますが、その際、私の所感も含めて、その月の事業や状況を報告しています。
今年の後半を振り返るとともに、私自身、新しい年に向けて、小城市の教育行政における方向性を見出していきたいと思いましたので、この半年の報告書の一部、前文のみをご紹介させていただきます。

*7月(2020年7月22日)教育長報告より*

先月6/11に梅雨入りし、今月も長い間、梅雨前線の影響で不安定な天候が続いています。今年の7月上旬も、九州各地~全国にわたり大雨に見舞われ、特に熊本県を中心に、大きな被害に見舞われ、多くの人が凄まじい自然の猛威に恐怖におびえる日々が続きました。「大雨特別警報、線状降水帯、数十年に一度の大雨、直ちに命を守る行動。」等出てくる言葉は、毎年その想定をはるか超える大雨であり、どのような対応をするべきなのか、この数年は毎年、毎年、命を守る行動のあり方を、考えさせられる事態を表しています。それは、「空振りでも早めに避難し安全な居場所を確保する」しかありません。毎年この時期には、大雨や台風による災害があり、多くの人の命が奪われ、被災した住み慣れた土地を離れて、路頭に迷う人がたくさんおられる現実があります。特に今年は、重ねて新型コロナウィルス感染症対応とともに、とにかく通常の安心・安全な生活ができるように、人々の協力によって、早期の復旧復興を切に願いたいと思います。
そのような中でも、小城市の学校訪問では、感染症予防対策をしながらも、子どもたちの笑顔や先生方と子どもたちがしっかり向き合って授業を展開されており、その現状を見ることができて大変うれしく思いました。引き続き、人と人との関係を大切に保ちながら、各学校の取り組みを実践しながら、わかる授業づくりを期待しています。

2020.7.3(金)学校訪問(桜岡小)
2020年7月3日 学校訪問(桜岡小)

2020年7月9日(木)学校訪問(三里小)
2020年7月9日 学校訪問(三里小)

*8月(2020年8月27日)教育長報告より*

7月30日ごろに梅雨明けし8月に入り、今度は暑い日が続き、8/17には、静岡県浜松市で41.1度と二年前の埼玉県熊谷市の気温と並び歴代最高気温となり、猛暑の夏と言えます。
それとともに7月下旬から再び新型コロナウィルス感染の拡大がみられ、小城市でも連日、感染拡大に要警戒の状況に至り、暑さと感染症防止への対応が継続しております。そのような中、学校は、24日から2学期がスタートしました。今後は、感染症防止対策と猛暑や台風の対応など、引き続き、警戒すべき厳しい日々の中でも、「できること」で充実した実りの秋を目指したいと思います。
また、この夏は、今年で戦後75年目を迎えました。今年も、8/6、8/9、8/15には、「平和の願いを後世へ」という節目の日を迎え、戦争体験者が高齢化する中、今後も平和教育において戦争体験の継承は、どのようにして後世へ伝えていくのか、重要な学習課題として捉えていく必要があります。やはり平和教育を通して「歴史的事実」と、「命」「絆」「家族愛」「助け合い」などについて誰もが学び考え、それを後世へ伝えていき、「恒久の平和」を切に願いたいと思います。
*8月は「同和問題啓発強調月間」。今年は研修会、講演会を十分実施できておらず、新型コロナ感染症における人権問題と同様に、「今もなお、当事者の不安は消えることがない社会である」ことを認識することと、私たちは、このような不安な社会を変えていくためには、当事者意識を持ち、全ての人が安心して生活できる差別偏見のない社会を目指していきたいと思います。

2020年7月25日小城多久地区中体連バレーボール(芦刈観瀾校体育館)
2020年7月25日 小城多久地区中体連バレーボール(芦刈観瀾校体育館)

2020年8月5日 サガン鳥栖小城市の日
2020年8月5日 サガン鳥栖小城市の日

*9月(2020年9月25日)教育長報告より*

昨年の8月下旬の北部九州の豪雨は、想定を超えるもので県内、市内いたるところで大きな災害に見舞われました。今年の9月は台風9号に続き、台風10号と立て続けに発生通過し、それも「今までに経験したことがない台風」という予報、その言葉に多くの人が恐怖に怯える日々を送ることとなり小城市でも避難者の人数が1000人を超えることになりました。台風ばかりではなく、新型コロナウィルス感染症防止対策も同時に取らねばならないことは、本当に「今までに経験したことのない」対応であり、多くの人の知恵と協力が必要不可欠な対応でもありました。
また、このような自然の脅威も感じ、かつ感染症の不安を抱えながらも、学校行事については、各学校それぞれが、教育活動において重要なものであることを認識し、さまざまな対策を講じ工夫しながら、可能な限りでの学習の成果発表の場として開催できていることに感謝しています。子どもたちの「笑顔」や「真剣なまなざし」に元気をたくさんもらいました。子どもたちにとっては、体験的な活動が不足している中で、この環境の中でも、これからの厳しい社会を生き抜くために必要な力を身につけるためにも、こうした教育活動を通して、子どもたちに、仲間と協力しあって、笑顔が輝き、「生きる力」を育むことを期待しています。

2020年9月5日小城中体育大会
2020年9月5日 小城中体育大会

2020年9月6日 三日月中体育大会
2020年9月6日 三日月中体育大会

2020年9月6日 牛津中体育大会
2020年9月6日 牛津中体育大会

*10月(2020年10月22日)教育長報告より*

今年度の半期、折り返しを過ぎ、コロナ禍の不安定な社会環境ではありますが、後半に入りました。小城市の感染の状況は、現在は収まっているものの、全国や他国の状況から判断しても、まだ、いつ、どのように拡がりがみられるのかわからない不安定な状況には変わりありません。
しかし、やはりこの時期はとても活動しやすい季節です。【の秋】~文化、スポーツ、芸術、芸能~「実りの秋」です。改めてこれまでを振りかえり点検・評価し、これまでのさまざまな教育課題を整理しつつ、今年度の下半期を課題解決に向けて進む時期と捉えて取り組みたいと思います。

天山

城創伝心

有明海

*11月(2020年11月25日)教育長報告より*

11月は「小城市文化と教育に親しむ月間」でした。例年、さまざまな行事が目白押しで開催され、日ごろのさまざまな活動の披露と交流の場を多く見ることができていましたが、今年は残念ながら、多くの行事が中止や規模縮小になりました。
平成22年度から始まった小城市教育研究大会も今年度11年目を迎えましたが、残念ながら開催できませんでした。しかし、今年度の学校訪問においては、このコロナ禍の中でも、先生方と子どもたちがしっかり向き合い、授業づくりに取り組み、学校課題解決のために教育活動を地道に展開されている状況を確認することができました。来年度は、発表予定の岩松小、三日月小、三日月中において、日ごろの校内研究の成果を見る貴重な研究大会になることを願っています。発表校のみならず今後の市内の全小中学校では地道に取り組んでおり、義務教育9年間の教育実践に大いに期待できるものがありました。
また、第16回になる少年少女の声大会は、感染対策のもと、無事に開催されて、各地区の小中学校の代表として、12名の「子どもたちの生の声」を聞くことができました。さまざまな経験や体験から、自ら気づき、自分のこととして考え、行動しようとする、その思いや考えがしっかり伝わった大会でした。そうした子どもたちの成長を嬉しく思うとともに、そこに関わってくださった多くの方々に、大変感謝しています。今後、子どもたちが先行き不透明な社会を生き抜くために、改めて教育委員会として学校、家庭、地域の連携を推進し、教育の人づくり、環境づくりに取り組んでいきたいと思います。

2020年11月21日 第16回小城市少年少女の声大会
2020年11月21日 第16回小城市少年少女の声大会(ドゥイング三日月)

終わりになりますが、来たる新しい年には、新型コロナウィルス感染症が早期に終息し「新しい生活様式」の中で、全ての小城市民のみなさんが、心豊かに生き生きと「笑顔」いっぱいで、日常生活を送ること、教育・文化の活動ができることを切に願っています。

令和2年12月25日
小城市教育長 大野敬一郎

 

問い合わせ

小城市教育委員会 教育総務課 (東館2階)
〒845-8511 佐賀県小城市三日月町長神田2312番地2
電話番号:0952-37-6130 ファックス番号:0952-37-6167
メール:kyouikusoumu@city.ogi.lg.jp
 

※「用語解説」に関するご質問・ご要望は、Weblioへお問い合わせください。

閉じる