No.33「2026年、令和8年の上半期を振り返る」~定例教育委員会教育長報告より~【令和8年7月27日】
更新日:2026年7月27日
小城市教育委員会では、毎月第4木曜日(特別な事由がある場合は、変更もあります)に定例会を開催しています。その会議の冒頭に教育長報告がありますが、その際に、私の所感も含めて、その月の事業や状況を報告しています。
つきましては、この定例会は市民のみなさんにも公開しておりますので、ぜひ、一度ご来庁して傍聴していただき、委員会の様子等を知っていただきたいと思います。
2026年、令和8年の上半期を振り返るとともに、改めて私自身、心新たにして取り組んでいきたいと思っておりますので、この半年6回の報告書の一部、私の所感をご紹介させていただきます。
*1月(2026.1.22)教育長報告より*
2026年、令和8年、新しい年がスタートして3週間が過ぎました。近年、国際情勢、社会情勢や自然に関する環境も含め、その変化はとてもスピードが速く、私たちの身近な生活にも大きな影響を及ぼしています。
それは子どもたちの教育に関しても同様のことが言えます。今後もその社会の変化に対応できる「生きる力」が求められており、その中でも、教育の果たす役割はとても大きいものがあると思います。改めて、「教育で人づくり」を目指していきたいと強く感じています。
大きな社会問題にもなっている「いじめ」や差別、暴力等、人権を侵す行為そのものは、決して許されることではなく、撲滅すること、未然防止や早期発見・早期対応の取組を推進することは一番の大原則です。しかし今、その対応を更に複雑・困難化している要因として、ここのところ全国的に報告されているSNS等を通じて、青少年が撮影・投稿した動画や画像が拡散され、特定の子どもが深く傷つく事案などがあげられます。一度インターネット上に公開された情報は、完全に消すことが難しく、被害が長期にわたることも少なくありません。
子どもたちは深い悪意を持たずに行動することもありますが、その行為が他者の人権を侵害し、将来にまで影響を及ぼす可能性があることを、大人が丁寧に教え伝えていく必要があります。学校では、情報モラル教育や人権教育を通じて、「SNSの向こう側にも、自分と同じようにかけがえのない大切な命と心をもった人がいる」という視点で教育・啓発を行っています。
学校・家庭・地域が連携し、「スマホ、SNS、インターネットの使い方について、日常的に話し合うこと」、「遊び感覚で投稿・拡散することなく、自分のこととして考えること」、「困ったことや不安なことがあれば、すぐに相談できる環境を整えること」など、子どもたちが互いの人権を尊重し、安心して成長できる環境をみなさんとともにつくっていきたいと考えています。
本年も、「城創伝心…人づくり」に取り組み、小城市の多くの子どもや大人のみなさんを支え、みなさんが笑顔で一歩一歩成長できる1年になることを強く願っています。

2026年1月11日 小城市二十歳の式典
*2月(2026.2.26)教育長報告より*
2月8日、高田保馬博士をたたえる会が第31回を迎え、多くのみなさんの参加のもと、開催されました。「三日月映画2025~志は朽ちざるに在り」の上映もありました。高田博士を顕彰する取組は郷土の誇りを胸に、未来へ挑戦する力を育む機会となっており、開催に当たりご尽力いただいている顕彰会並びに映画実行委員会の関係者のみなさんには、心より感謝しております。
小城市三日月町出身の高田保馬博士は、日本を代表する経済学者、社会学者として、学問の世界に大きな足跡を残された偉大な先人です。博士は、社会の仕組みを深く見つめ、人々の暮らしをよりよくするために学問を生かそうとされました。その姿勢は、時代を超えて、今なお私たちに多くの示唆を与えてくれます。とりわけ、博士が生まれ育ったこの小城の地から、困難にも立ち向かい、世界に通じる学問を深め続けられたことは、私たち市民にとって大きな誇りであり、未来を担う子どもたちにとっては、大きな希望となるものです。
特に今を生きる子どもたちには、高田博士の歩みを通して、「身近な疑問を大切にすること」、「学び続けることの意味」、「社会と自分とのつながりを考えること」を感じ取ってほしいと願っています。努力を重ね、自らの学びを社会に生かそうとした博士の生き方は、私たち一人ひとりの将来にも必ずつながっていくものと思っています。
今後も、高田保馬博士の功績を次代へと正しく伝え、郷土を愛し、学ぶ意欲をもった子どもたちを育てる教育を、これからも大切に進めていきたいと強く感じた日となりました。

*3月(2026.3.26)教育長報告より*
3月8日に、ゆめぷらっと小城10周年記念で、「舘野泉ピアノリサイタル」が開催され、私はとても感動と勇気をもらいました。舘野泉さんは、今年、卒寿を迎えられる世界的なピアニストです。充実期とも言える60歳代半ばのときに、演奏会終了直後に脳出血で倒れ、半身に麻痺が残り、右手が不自由になられました。ピアニストとしての人生が途絶えるかもしれないという大きな試練に直面されたのです。しかし舘野さんは、その現実を受け止めながらも、音楽への情熱を失うことなく、「左手だけで演奏するピアニスト」として新たな道を切り拓かれました。そして今もなお、ピアノの演奏で多くの人々に感動と勇気を届けておられます。
私たちは日々、仕事や家庭、地域の中でさまざまな課題や困難に向き合っています。そのようなとき、「失ったもの」や「断念すること」に目を向けるのではなく、「今できること」に心を向け、努力を重ねていく姿勢の大切さを、舘野さんの演奏は静かに心に響き教えてくれているようでした。私たち大人一人ひとりが、困難の中でも前を向き、挑戦し続ける姿を示していくこと。そうした生き方こそが、子どもたちにとって何よりの手本になり、それが、子どもたちに希望や勇気を伝えていくことにつながると改めて思いました。
いよいよ令和8年度のスタートを迎える時期になりました。今年も、この節目の時を迎え、人との別れがあり、そして新たな出会いがあります。新年度も心新たにして、人との出会いに『感謝』の心を持ち、数多くの課題を解決するために、多くの人の力を結集し、引き続き「城創伝心…人づくり」に取り組んでいきたいと思います。





小城街道ひなまつり(2026年2月27日から3月1日まで)
*4月(2026.4.23)教育長報告より*
また同日、佐賀県JAバンクより県内の全小学5年生の児童に対して、教材本『農業とわたしたちのくらし』を贈呈していただきました。この教材本は、自分たちの生活において、特に命や健康のための食の大切さやその食を生み出す農業について身近に感じ、学ぶことにより、理解を深めることが期待できる副教材になっています。このように、県内の多くの各種団体の関係者の皆様から、「子どもたちの教育のために」という思いで、各市町の教育委員会並びに学校教育に対して多大なるご支援とご協力をいただいていることに、改めて感謝申し上げます。
小城市教育委員会も新体制でスタートして、約3週間が過ぎました。教育委員会の基本目標「城創伝心…人づくり」を目指し、これまでの経験や学習したことを生かしながら、教育委員会が一致団結して、支え合い、高め合うチームとして取り組んでいきたいと思います。
この節目に当たり、私自身も初心に返り「あいさつ一番・笑顔も一番」をモットーに、常に「当事者意識・自分のこと」として考えることに心がけていき、子どもたち、保護者、地域のみなさんから信頼される仕事をしていきたいと心を新たにしております。
| 『城創伝心』小城市教育の基本目標 小城の歴史と伝統を受け継ぎ 文化を創造する豊かな心を育み 後世へ伝える 人づくり |

*5月(2026.5.28)教育長報告より*
その中で、小城市の重要無形文化財の「小城祇園の山挽行事」と、同じく重要文化財の「圓通寺文書13点」が、佐賀県にとっても重要な文化財であると評価され、佐賀県の文化財として4月28日付で指定を受けました。そこで、小城市では5月17日にその伝達式を開催し、南里市長から関係者の方々に指定書の伝達を行いました。お祭りに関わっている法被姿の子どもたちも参加しており、自分たちの住んでいる小城を誇りに思うような生き生きとした表情が印象的でした。伝達式終了後には、応募されていた市民の方々と一緒に「歴テク~小城の歴史をテクテクお散歩~」と題した文化財ウォーキングに参加し、文化課の職員による説明を受けながら、散策を楽しむことができました。今後も、小城の歴史と伝統を受け継ぎ、後世へと伝え続けていきたいと再認識する機会となりました。文化財の保護に、ご尽力いただいている関係者のみなさんに感謝します。
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第76回全国都市教育長協議会定期総会・研究大会
〇厳しい環境にある児童生徒への支援策 〇施設の長寿命化及び複合化
2 『学校教育』について 〇新しい時代の教育DXに対応することができる教職員の育成 〇実践的な防災教育のあり方と推進の取組
3 『生涯学習』について 〇地域と学校が連携・協働した活動の推進 〇文化財の保存と活用 |

第76回全国都市教育長協議会定期総会並びに研究大会高知大会
*6月(2026.6.25)教育長報告より*
子どもの安全・安心について、佐賀県では、「7さいめせんのこうつうあんぜん(7歳目線での交通安全)」という取組が進められています。初めて小学校へ登下校し始める新1年生、特に7歳児の歩行中事故がとても多いことから、「大人の目線」ではなく『子ども目線』で通学路を点検しようという発想で取り組まれており、全国的にも注目されています。 実際点検してみると…
▼大人には見通しが良い交差点でも、7歳目線では欄干や植栽で車が見えにくい
▼ガードレールの隙間から水路へ落ちそう
▼標識の漢字が読めない
▼上り坂の先が見えない
▼子どもは縁石の上を歩きたがる
…など、大人だけでは気づきにくい危険が多く確認されています。このような見え方や考え方は、教育や安全指導において非常に重要な視点であると思います。私たち大人は、長い年月の中で、いつの間にかその感覚を忘れがちになっています。一方、7歳の子どもたちは大人の経験や知識、判断力をまだ身につけていません。子どもたちはこれから…なのです。
この取組を通して新たに気づくことは、このような通学路の安全点検だけでなく、学習指導、生徒指導、いじめ対応、情報モラル教育など、日々の教育実践のあらゆる場面においても共通する視点でもあるということです。私たち大人は、子どもの安全や健やかな成長を考える上で、大人の視点だけでなく、子どもの発達段階や認知特性を踏まえた『子ども目線』で物事を捉えることが重要です。当たり前ですが、私たち大人は子ども時代を経験している一方で、子どもはまだ大人の経験や判断力を持ち合わせていません。そのことを常に意識しながら教育や環境づくりを進める必要があると再認識し、取り組んでいきたいと思います。
2026年6月14日 「命の大切さを学ぶ」牛津中学校
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